Thunderbird 68でトレイに収納アドオンが使えなくなった件 kdockerで行く

Thunderbird が68にアップデートしてから今まで使っていたアドオンのほとんどが使えなくなった。
中でも、ログオン時に自動で起動させた後、パネルにアイコン状態で収納するアドオン(Minimize to tray reanimated)は便利だったので、使えなくなってしまって困っていた。しばらくアップデート待ちをしていたが、どうやら作者の方もアップデートには消極的の様だ(サイトの方でも使えるバージョンに落とせとアドバイスがあったりするし)。

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他のアドオンも探してみたが、代替が効きそうな同様のアドオンは無かったので、Linuxの方で対処することにした。まず、kdockerと言うアプリをインストールします。これは、開いているウィンドウを最小化してパネルトレイにアイコン表示させるプログラムです。

sudo apt-get update -y
sudo apt-get install -y kdocker

kdockerを起動すると、マウスポインターが四角い形に変わると思いますが、この四角を開いているウィンドウの上でクリックすると選択したアプリがパネルに収納されます。収納されたアイコンをクリックする度に開いたり閉じたりします。コマンドで操作する場合は、「kdocker <アプリケーション>」です。例えば、GIMPを起動して最小化表示する場合は「kdocker gimp」と打ちます。GIMPが起動した後に収納されて、パネルにGIMPのアイコンが表示されたと思います。このアイコンをクリックするとウィンドウが表示され、もう一度クリックすると収納されます。

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こんな感じで、これをThunderbirdに応用します。スタートアッププログラムに登録してログイン時に自動で起動するようにします。Mint(Xfce)の場合はメニューの設定から、セッションと起動-自動開始アプリケーションで設定します。

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コマンドは「kdocker -d 60 thunderbird」としました。-dオプションを付けたのは、kdockerデフォルト設定の場合、5秒間の検索時間しかなく、この時間内ではプログラムを見つけられずにエラーとなってしまうので、少し時間を伸ばしてエラーを回避するためです。私の場合はLinuxの起動時間が長いので、60秒くらい余裕を持たせています。

kdocker単体コマンドでthunderbirdを起動してくれるので、エラーの原因となる重複するコマンドは外してしまいます。以前に設定したdevilspieやthunderbird自動起動のチェックを外します(現時点では必要ないので、紛らわしいなら削除しても構いません)。これで、次回起動時にはThunderbird自動起動してトレイのアイコンに収納されるようになったと思います。

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kdockerは、閉じるボタンを押してしまうとリリースされてしまうので、バッテンを押しても閉じてしまわないようにアドオンを設定しました。これで、間違って閉じてしまう心配がなくなりました。バッテンを押してもトレイのアイコンを押してもパネルに収納されます。今回の方法で、アップデート前の環境に近くなりました。「minimize on close


その他にもLinuxには「Birdtray」というThunderbirdをアイコン表示するアプリがありますが、設定が面倒だったので採用しませんでした(良く分からないけど、メールボックスの設定で鬼の様な数のメールボックが表示されて、どれがどれだか分からなくなった)。Thunderbirdに拘るなら、Birdtrayの方が特化されていて便利機能もあるので、良いと思います。

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