KeePassXC AppImageからインストール版に変更

増え続けるwabアカウントの管理にKeePassXCを使っている。

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Windows時代はID ManagerIDM)というアプリを使っていたんだけど、残念ながらこのアプリはLinuxには対応していないし、更新は2017年で開発が止まっている。ちなみに、私の環境ではwine経由でIDMを起動することは可能だ。実際、暫くはそうして使っていた。しかし、気分的にはLinuxがメインのOSになるに連れて、ネイティブのアプリが使いたくなる。で、IDMに操作感が近いのを探してKeePassKeePassX→KeePassXCに行き着いた。KeePassは元々windows用アプリとして開発されていたが、それをLinuxに対応するためにフォークしてKeePassXが開発された。KeePassXの開発停滞(ラストバージョンは2016年の2.0.3)を期に有志のコミュニティがKeePassXをフォークしてKeePassXCが開発されたのです。ちょっとややこしいですが、KeePassXのCommunity EditionでKeePassXCとなった様です。KeePassとKeePassXの間にKeePass2というのもあるのですが、これはKeePassが2.X.X以降にMono経由でLinuxでの使用が可能になったバージョンです。ちょっと中途半端なので、それならWine経由でIDMを使う方を選ぶかも。

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KeePassXCを更に近づけるために、AppImage版がピッタリだった。IDMは単体ファイルとしてフォルダごと移動が可能で、フォルダをUSBメモリなどのストレージに入れておけば持ち歩きが出来、どのPCからでも利用が可能になる。PCごとにアプリをインストールする手間がなく、データベースのアップデートも特に気にすることなく使っていられる。

KeePassXC

KeePassXCのAppImageも同じく単体アプリとして機能するので、同じ様な使い方が出来る。複数のPCで使う場合はすごく便利だったのだ。しかし、このAppImage版には致命的な欠点がある。それは、日本語入力が出来ないこと。機種依存で日本語表示には対応しているが、入力は英数のみなので、日本語で入力したい場合は、一旦メモ帳などに書いて、コピペするなどの手間が必要になる。コピペなら日本語入力が可能になるので、これが手間に感じないならAppImageでも問題ないと思う。

しかし、完全日本語対応が良いならインストール版しか選択の余地がない。PCごとにインストールして使うのは面倒だし、データベースの管理も必要になるし。

苦肉の策は、メインのPCにインストール版を入れて、AppImageを収納するフォルダにデータベースを作る。インストール版にはAppImageを収納したフォルダのデータベースを使ってもらえば、イザという時にはAppImageを収納したフォルダを持ち出せばOKということ。難は日本語入力だけなので、割り切って使う。この方法だと、インストール版とAppImage版の二つのアプリを持つことになるが、現在の最新版(2.6.1)で32MB程度なので、使い勝手を考慮すれば仕方ないかな?

HDDスペースを少しでも節約したいなら、2.3.Xの古いバージョンで28MB程度なので、多少の節約にはなる。ただし、2.5.Xは2.6.Xよりもサイズが大きいので、古ければ何でも良いという訳ではない。
数MBの差なら、ここは素直にインストール版と同じバージョンで統一する方がトラブルも少ないと思うので、そうしましょうよ。

deb版のインストールは、端末から。

sudo add-apt-repository ppa:phoerious/keepassxc
sudo apt-get update

sudo apt install keepassxc

で、起動時にデータベースの場所を指定してやればOKです。KeePassXCは現在もアップデートが頻繁に行われているので、この種のアプリをお探しの方にはお薦めです。パスワード管理という個人情報の中でも最重要な情報なので、悪用される危険性が高く、アップデートが頻繁に行われるのは多少の安心感があります。それでも完全に悪意から防ぐのは無理なので、個人個人が気を付けるしかないですけどね。