今時の軽量 Linux 凄いぞパピー君!

皆様、台風や地震の影響は大丈夫でしたでしょうか?
既に復旧されている方も多いと思いますが、まだ影響を受けて不便な生活を強いられている方などもいることと思います。一刻も早く復旧して普段の生活に戻れることを願います。

私の家も地震の影響で停電生活を強いられました。運悪くオール電化住宅なので凄く不便でした。トイレは「アラウーノ」という電気なしでは何もできないトイレなので、断水を免れても使えない状態で、手動に切り替えて使用しましたが、手で本体に内蔵されているレバーを操作したりバケツで水を流したりと面倒くさいことになってしまいました。
当然、IHも使えずにキャンプ用の炭火コンロを出してきて庭で炊飯や調理していました。
物置からゴソゴソとキャンドルを探してきて点けたり、インターネットやテレビのない生活も不便でしたが、ちょっとキャンプっぽくて楽しかったです。(もっと被害の大きかった方もいるので不謹慎だと思いますが・・・)
災害は命に関わるので、生きているだけでも儲けものですね。
さて、我が家の災害に対して貧弱な状況が浮き彫りにされ、徐々にでも機能を分散しようと思いました。オール電化からの脱却、光回線に頼る通信手段の見直しなどなど、偏った設備を少しづつ整備してリスクを分散して行こうと思います。

PC環境も柔軟性をもたせる意味で臨機応変に対応できるOSを考えた場合、USBで持ち歩けたり古いPCでも動くものを探すとPuppy Linuxに行き着きました。
以前にもPuppy Linuxを試してみましたが、OpenboxJWMウインドウマネージャを採用していて、操作や使い方に癖があったり、GUIだけで設定できる項目に制限があったりと私には使いやすいとは思えなかったので、継続使用とはならなかった。しかし、その軽さはダントツだったので機会があれば再挑戦しようと思っていた。

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今回調べてみると、複数のバージョンが揃っていて、Ubuntuベースのものなど使い勝手が格段と良くなっている印象だったので、試してみることにした。どうやらバージョン5以降は幾つかの派生ができてユーザーがチョイスできる環境ができたようだ。
今回はUbuntuベースのXenialPup 7.5 日本語化版シンプルを試してみることにした。XenialというネーミングからUbuntu 16.04ベースなのだと伺える。従来と同様、petやsfs形式のファイルを扱うことができ、debも扱うことができるらしい。

リリースノートで最小システムスペック要件を見ると、CPU 1000MHz、RAM 768MBで、推奨がCPU 1600MHz、RAM 1GBとなっています。フォーラムでは、CPU 1GHz 以上、RAM 1GB 以上となっていますが、いずれにしてもかなりの低スペックPCでもストレスなく使えそうです。

ちなみに必要スペックで言うと、Windows XP-SP3は、CPU Pentium 4、RAM 2GB以上、Ubuntu 16、18は、CPU 2GB以上、RAM 2GB以上、Lubuntuは、CPU Pentium 4、RAM 2GB以上だそうです。当然使い方にもよりますが、普通に使うのであれば最低でもこれくらいは必要ということです。

早速その辺にあった使わなくなった8GBのUSBメモリにインストールしてみました。ライブDVDのようにイメージだけ持ち歩くのではなく、変更した設定やファイルなども保存できるようにUnetbootinUSBメモリに入れます。

Screenshot from 2018-09-09 16-02-06













USB起動すると画面が立ち上がりました。

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Gyao!Youtubeも普通に観れます。ネットワークも自動で繋がった様です。
動画再生も音声もOKです。このまま直ぐに使えます。一通りのソフトウェアも簡単にインストール可能です。メニューも解りやすく殆どGUIで操作可能です。以前試した時とはすっかり変わっていますね。普通に(直感操作で)普段使いできるレベルまで進化しています。

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ところで、War Thunderはどうだろう?
と、思ってLinux用のファイルをダウンロードしてインストールを試みましたが動きません。反応なしです。ジャンキーなのでこれは致命的に痛い・・・。

斯く成る上はWindows用のファイルをダウンロードしてWineで動かしてみることにしました。Wineはメニューからパッケージインストーラーを探して入れてみました。バージョンは1.6です。凄く簡単にインストールできました。

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Windows版はインストールできそうです。

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が、しかし・・・・・War Thunderのプログラムファイルは8GB近くあります。つまり、このUSBメモリでは容量不足です。仕切り直しが必要になってしまいました。

ここまでの感想を言うと、Puppy Linuxは凄く使いやすくなっています。USBメモリで持ち運べるコンパクト設計だし、日本語化版シンプルはランゲージパックをただ入れただけのものではなく、細部に渡ってカスタマイズされています。そのためデフォルトでも使いやすくなっています。

今まで軽量ディストリを探して、LXDE、MATE、菩提Linuxなどなどあれこれと試してきましたが、それらよりも軽くて使いやすいPuppyがあるとは良い発見でした。Puppyの強みは高速軽量でしたが、軽さを求めて扱いやすさを犠牲にしてきた印象でした。それが今回の発見では、軽さはそのままで扱いやすさを追求したものになっていました。驚きです。今後も楽しみです。
これならセカンドハンドショップで安く売っている古いPCでも普通に動きますね。凄いと思います。部屋の隅で肥やしになっている古いPCをお持ちの方は試して見る価値ありだと思います。