Free to Play

WOTを削除してから少し考えてみた。
これは基本無料のオンラインゲームで、課金しなくてもそれなりに楽しめるゲームだった。
なので長い期間に渡って遊び続けることが出来て、長く遊んでいると気まぐれで課金したりする。まあ、課金と言っても月に数百円程度の小銭で十分なんだけどね。
数年に渡って10000戦くらいしたのかな?一戦が15分と換算すると2500時間ということになるね。

これまで日本では、オンラインゲームは、多大な出費をして課金しないと勝つことが出来ないシステムPay to Win(P2W)が大半だった。無料プレイヤーは課金プレイヤーには勝てないし、課金プレイヤーは自分より多くの課金をしているプレイヤーには勝てない。ゲームに勝つためには、まず課金競争で勝たなくてはいけない。
小学生がゲームの課金で数百万円使ったとか、親のクレカを無断で使って何たらとかのニュースも記憶に新しい。そこまでして必死に遊びたいと思わない人はすぐに飽きてしまうだろう。
どうやらこの、金を払えば勝てるゲームシステムP2Wはアジア圏に多いシステムらしい。「お金を払ったんだから勝って当たり前」「勝てないのはお金を払わないからだ」。平等性に欠けるし、裏金イメージでインチキ臭いよね。
ヨーロッパ人やアメリカ人は公平性や平等性を重視する傾向にあるので、P2Wシステムは受け入れ難い。Free to Play(F2P)のWOTはヨーロッパ人らしい発想から生まれたゲームなんですね。世界数十カ国に展開して、数千万人のユーザーに受け入れられているのは、(ゲームは公平性が如何に大事かという)ニーズを把握している証ですね。

WOTを開発、展開しているのはWargaming.netというベラルーシにある会社で、世界に数千万人のプレイヤーがいて、2012年度の売上利益は2800億円、それ以降もユーザー数を増やし続けているので、今はもっと利益を伸ばしているでしょう。そんな儲けているならどんな悪どい課金システムなのかと思うかもしれないが、これがほとんど課金しなくても遊べてしまう。装備の開発や乗員の育成に多少の時間がかかるが、当然無料でも普通に遊べる。
月に数百円程度の課金をすれば、ゲームの勝敗で決まる報酬の(ゲーム内で使える)クレジットや経験値(装備の開発や新しい戦車を買うための資金、乗員の育成などに使える)が1.5倍に増えたりして時間を節約できる程度。なので、課金はゲームに勝つためではなくて、時間を節約するためにするという発想らしい。
お金のない学生などは時間を使って、お金はあるが時間のないサラリーマンなどは課金をして時間を節約する。この選択によって全プレイヤーが平等に遊べるのである。この公平性が受けてユーザー数を伸ばしている。ゲームの勝ち負けはあくまでもプレイヤーの腕次第なのである。
そんな感じで気軽に長い期間に渡って遊べるのでユーザー数も多く、一人月々200円とか300円とかの課金でも会社の利益になるのだろうね。塵も積もれば山となるんですね。
今や大躍進のゲームメーカであることは間違いない。

無料のサービスを提供して利益を得る、戦略など色々苦労もあるんだろうけど、何か面白くて「フーン」と思う。