Linuxでマルチブート環境は常識?

Linuxのスレを見ていて、Linuxではマルチブート環境にしている人が多いと話題になっていた。
要は、単体で使えるほど安定していないのではないかと言うことだ。これは、正解でもあり不正解でもある。個人的な感想では、アップデートのスピードが早いので、同じ環境で使い続けることが難しいのではないかと思う。Linuxの場合はオープンソースのOSということで、アップデートやバグフィックスは有志の方たちがボランティアで行っている。皆同じ環境で使っているなんてことはなく、使用環境によって同じ結果になるとは限らないし、更新したプログラムに新たなバグが潜んでいる場合もある。個別の問題に取り組んでくれるので、問題が起きた場合の対応は素早い。これらは良い面と悪い面があるが、情報がオープンなので安心できる場合も多い。慣れてくるとヤバそうな情報(触らない方が良いファイルの操作とか)は無視できるようになる。

Linuxを何かに例えるなら、欧州車のようなものか。欧州の車は、新車の時ほど故障が多く、それを一つ一つ個別に直して行くうちに完璧な状態に近づくし愛着も湧くので、一台の車を長く乗り続ける人が多い。日本人とは全く違う発想ですね。日本車は最初から完璧な状態で、時間と共に調子が悪くなって嫌気が差してくるので、買い替えも早い。どちらが良いとか悪いとかの問題ではなくて、考え方の違いです。

以前にも話したが、快調だったubuntu 14.04では、アップデート後に不調になった経験がある。起動時間は驚きの30秒ほどで、動作も軽くてサクサクだったのに、アップデーを重ねる内に重たくなってサクサク感がなくなった。一生付いて行きますレベルの快適さだったのに、その思いも束の間、すごく残念な思いをした。その他、アップデート後のバグも普通にあり、直にfixされるにしても暫く不自由な思いをすることもある。そんな経験を重ねて、今では数個のLinuxを使い回している。まあ、OSの再インストールは大変ではないので、再インストールという最終手段もあるが、面倒なので使い回しで凌いでいるのが現在の環境です。切り替えている内に不具合のあったOSの不具合がfixされていることもあるので、下手に弄るよりも放置が最善の時もある。

システム領域には30GB程度、homeを別ドライブにして、grubからの選択で使いたいOSを選んでいる。一応、不測の事態には自分なりに対応できるように工夫は必要だと思う。

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今インストールしているOSは、ubunt 14.04(unity)、ubuntu 16.04(Lxdeとunity)、ubuntu 18.04(gnome)、ubuntu 18.10(Lxqt)、Linux mint 19(xfce)、windows 10の6個。デスクトップ環境はその時々の気分で切り替えて使っているが、ファイルの互換性なども考えてubuntu系が主体になっている。先日も役に立ったのだが、18.04のシステムファイルを弄っていて失敗してしまい、ログイン画面から先に進めなくなってしまった時に、14.04から弄っていたシステムファイルを元に戻して修復できた。色々調べたり、起動モードを切り替えて修復するよりも簡単に出来たと思う。OSが起ち上がらなければTimeshiftも使えないので、本当に助かった。
という訳で、マルチブートで困ることはなく、逆に助かっているので今後もこのスタイルで行くと思う。30GB程度のシステム領域なら安価なSSDでも4個は入れられるし、homeと分けることでリスクも軽減されるし。

Linuxを使い始めた時は、サポートが終了するwindows xpの代替として使い始めたが、使っている内にwindowsと比べることも少なくなり、今ではwindowswindowsの良さがあり、LinuxLinuxの良さがあると思っているので、両方状況に応じて使い分けている。現在はLinuxの方が使いやすくなってしまったのでメインはubuntuで、Linuxに対応していないソフトウェアを使いたい時にwindowsを使う程度だ。OS切り替えの敷居を低くしているのは、chromefirefoxgoogleなどの同期機能やクラウドストレージ、webアプリなどの普及も関係している。OSが代わっても同じ環境で使えるので困ることも少なくなり、ubuntuで行った作業の続きをwindowsで行うこともできる。

HDDの中身がどんな感じかペイントのフリーハンドで簡単に描こうと思ったが、良い感じのペイントソフトがなかったのでTuxpaintをインストールして描いてみた。Tuxpaintは幼児用のお絵かきソフトなんだけど、結構面白いので遊べる。18.04にインストールするには端末からが良いだろう。最初、ソフトウェアからインストールしようと思ったが、一向にインストールが終わらない。Flatpakからインストールしてみたが、起動後の画面が全画面表示なってしまい、ウィンドウ表示にならない。HPからdebファイルをダウンロードしてインストールしようとしたが、依存ファイル関係が面倒なので止め、端末から入れることにした。

wget http://security.ubuntu.com/ubuntu/pool/universe/t/tuxpaint/tuxpaint\_0.9.22-12\_amd64.deb

sudo apt-get install gdebi -y

sudo gdebi tuxpaint\_0.9.22-12\_amd64.deb

先程も書いたが、依存関係が面倒そうなので、gdebiコマンドを使います。gdebiは依存関係を自動で解決してくれるコマンドです。持っていない人はgdebiのインストール(青文字)からです。

インストールするとメニューにアプリが登録されて使用できるようになりました。設定アプリもインストールされたようです。

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サイトを見てみると、「0.9.23-1にアップデートしたよ」とお知らせがあったので、アップデートしてみた。問題なければ安定版の0.9.22-12の方が安心して使えるが、折角なのでアップデートしてみる。

wgetから。wgetは、指定したサイトの指定したファイルをダウンロードしてくれるコマンドです。アップデートされた本体とプラグインとデータファイルをダウンロードします。

wget http://security.ubuntu.com/ubuntu/pool/universe/t/tuxpaint/tuxpaint-data_0.9.23-1_all.deb

マイナーバージョンアップの上書きインストールなのでdpkgコマンドでおkでしょう。依存関係に問題があるようならgdebiを使います。

sudo dpkg -i tuxpaint_0.9.23-1_amd64.deb tuxpaint-plugins-default_0.9.23-1_amd64.deb tuxpaint-data_0.9.23-1_all.deb

これでバージョンアップできました。

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見た目の違いはありませんが、チェンジログを見た感じでは言語ファイルのアップデートが主なようです。あと、若干スタンプ素材などが増えているのかな?大きな変化は無いようです。

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これで画像とか読み込んで編集できたら面白いと思うが、残念ながらお絵描きのみのお遊び用です。もう少し使えるアプリをお探しならMyPaintなんかがお勧めです。とにかく筆の種類が豊富です。ユーザーがカスタムブラシを作成して配布してくれているので、インポートすればかなり高機能のブラシを使って芸術的な絵を描くことも出来ます(才能による)。インストールするほどの興味はなく、少しお試し程度に触ってみたいなら、最新版のappimage版(v2.0.0-alpha.11)がリリースされているのでダウンロードするだけで使うことが出来ます。

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